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さとうしのぶコラム バックナンバー2014

さとうしのぶ新しいものは下に追加されます。


2014年 1月
あけましておめでとうございます。

庭の餌台に来るメジロやヒヨドリを眺めてぼんやりしていたら
2014年が始まってしまいました。

この1年がいい1年だったと思えるように、ぼんやりしつつも1日1日をちゃんと生きてゆきたいと思っています。

ログ・アトリエは今年30周年を迎えますが、
以前我が家でもログ・アトリエの分校と言うべき教室をやっていました。
10年間やって、8年前に最後の生徒達が小学校を卒業するの機に教室を閉めました。

その最後の卒業生達が今年成人式を迎えます。
それで皆どうしているんだろうと連絡のつく人に声をかけて、近くの居酒屋で新年会兼ログの同窓会を開きました。

おとうさんになった人、おかあさんになった人、社会人として頑張って働いている
人、夢に向かって勉強している人、皆頼もしくなって、子供の成長する早さにびっく
り。

 思い出話になると、私が忘れていた事も子供はちゃんと覚えていたり、あの頃作った作品を今でも持っている人もいて嬉しくなりました。

かなりやんちゃな子供達だったけれどドタバタしながら頑張れたのは私もまだ若かったからでしょう。

当時は目の前の事でいっぱいいっぱいだったけれど、今思うとあの10年は私にとってかけがえの無い年月だったと思います。
話が尽きず宴会は5時間に及び次は我が家でという事で解散ました。

それぞれの子供の心のどこかにログの思い出がしまわれているのだと思うと、
今の子供達にもしっかり向き合っていい思い出をつくってあげなければと思いました。

30周年の展覧会、子供達にも大人のクラスの人達にとっても心に残るようないいものにしたいと思います。

 スタッフもいろいろ思案中ですが、生徒の皆さんもとりあえず今年の目標は展覧会ということで作品作り頑張ってくださいね。


 2月
   
ついこの前年が明けたと思ったのにもう2月。

 大寒というだけにこれから又寒波が来るらしいけれど、我が家の庭は山茶花が散って椿が咲き始めました。
蕗の薹も顔を出し、沈丁花の蕾も少しずつ成長しています。
散歩道にあるお宅の庭には白梅や?梅が咲き、よい香りを漂わせていて、小さな春が少しずつ近づいている気配を感じます。

 先日、昨年ご主人を亡くされたある女性からご主人と彼女を油絵で描いて欲しいと頼まれました。
私は写実の人物なんて学生時代モデルさんを描いた時以来描いていないし、油絵も結婚して夫に臭いと言われてから全く描いていないので躊躇したのですが、私も夫が亡くなった後、夫と私そして歴代の犬4匹と猫1匹を「家族」という木版画にしたので、自分の思いを形にしたいという彼女の気持ちがすごくよく解りお引き受けする事にしました。

 今日は休日なのでお預かりした彼女とご主人の2枚の写真を見ながら久しぶりに絵筆をにぎりました。BGMに五輪真弓をかけて・・・

 京都のデザイン学校に通っていた若い頃、冬休みだったか春休みだったか、友人と二人で学校のデッサン室を借りて毎日デッサンをしていた事がありました。石膏デッサンだったか静物デッサンだったかも覚えていないけれど、近くのパン屋でハンバーガーを買って、ラジカセじゃなくレコードプレーヤーで五輪真弓やユーミン、杉田二郎などを聞きながら・・・。
デッサンがうまくなりたいというよりそんな雰囲気が楽しかったのだとおもいます。

 五輪真弓の歌を聞くと40年前のあのデッサン室の光景がついこの前の事のように蘇ってきます。

 そんな青春時代を思い出しながら描いていると、お会いした事の無いご主人と彼女の若かりし姿を想像し、いろんな事があったであろうお二人の結婚生活に思いをはせてしまいます。
人を描くという事はその人の人生を描く事でもあるような気がして、下手だけれど心をこめてえがこうと思いました。
 
 一段落したら夕方5時。
少し日が長くなったのでまだ薄明るい。雨もやんだので犬の散歩に出ると、1日中家にいたせいか外に出てみたら今日が終わっていたみたいな不思議な感覚に・・・

なまぬるい風がふいてやっぱりどこかに春が隠れている。


  3月


2月には例年に無い大雪が降り、被害に遭われた方はお気の毒でしたが、私は休日でもあり、めったに見られない銀世界を満喫しました。

友人達から雪だるまの写メールがたくさん届き、雪国じゃ無い地方の人は皆はしゃいでしまうんだという事が解りました。

 雪国気分を楽しんでいたら、翌朝庭を見てびっくり。
樹氷のようになっていた大きな山茶花の木が根元から倒れ、家の外壁にぶつかって止まり、庭の入り口をふさいでいました。
持ち上げようとしてもびくともしないので、フェンスに紐を結びつけ幹に回し、紐をひっぱりながら背中で幹を思いっきり押し上げて何とか起こし、フェンスにつなぎとめました。
又アケビを這わせる為に、フェンスにくくりつけていた支柱も折れて庭に倒れこんでいたので撤去したのですが、ガッチリ絡みついたアケビの蔓を切らなければならず、これから花が咲こうとしているのにかわいそうでしたが、籠が幾つもできるくらい蔓を切りました。

 そんな騒動の後、雪が溶けてみると、秋に植えた球根達が芽を出し、ハコベやホトケノザが花壇に広がろうとしています。
まだまだ寒いけれど、植物はちゃんと春がわかるのですね。

 3年前の日記には2月25日に春一番が吹いたと書いてあるけれど、あの生暖かい風が吹き荒れる日が待ち遠しい。

 犬の散歩道にある畑は冬野菜が終わったのかきれいに耕されていて、黒々とした柔らかな土の上に獣と思われる足跡が2種類、鳥の足跡が2種類、点々と続いていました。
この辺りは野鳥の種類は多く、雉やコジュケイなども見かけますが、動物は見た事がありません。いったいあの足跡の主は何者なのか?
もうすぐ啓蟄、動き出した虫達を捜して歩き回っているのでしょうか?
私の中の創作の虫もそろそろ冬眠から覚めてもぞもぞしはじめたようです。

春よ来い、早く来い。 



4月
   

 寒い寒いと思っていたら「あれっ!」という間に桜が満開になっていました。

 そんな満開の桜と菜の花の咲きほこる、小湊鉄道沿線に展開する「中房総国際芸術祭 いちはらアート×ミックス」に行ってきました。
 まずは中核となる高滝湖の湖畔美術館。
海外の現代アート作家3人が、それぞれ広い空間をうまく使っての展示で見ごたえがありました。

そこから周遊バスで巡るのですが、平日だったのでどの路線も1時間か2時間に1本しかありません。
里見駅から旧里見小学校までは歩いて行くことにしました。
案内が出ていないのでスマホのナビをみながら、まだかまだかと一駅半くらい歩いてようやく到着。
 廃校になった小学校の教室を、それぞれの作家が学校に置き去りにされた物達を使って不思議な空間に作り上げています。校長室が、使われていた時のまんま冷凍室になって凍りついていたり、学校との違和感と懐かしさがないまぜになって、時間というものをつきつけられているような気がしました。

 さてつぎはどこへ行こうとスタッフに相談したのですが、パンフレットには作家名だけなので、内容に関してはわからないらしく、バスのルートも行きたい場所とはつながっていず、歩き疲れていたせいもあって
「せっかくパスポート買ったのにこれじゃあ幾つも見れないですよね」とぐちってしまいました。

 それを聞いていた男性が、バスと電車の乗り継ぎを調べてくれながら「こういう所に来たら待ち時間を楽しむくらいの気持ちじゃないとね」と言ったのです。

 そうだ。今日はのんびり里山の春を楽しみながら、アートも楽しもうと思って来たはずなのに、マップを見て、あれもこれもと焦っていた自分に気付きました。
 それですこしゆっくりしようと、スタッフが薦めてくれた山登里食堂へ行きました。
昔の食堂をそのまま利用したちょっとレトロなその店は、若いご夫婦が地元の食材を使って料理やケーキなどを作っていて、私は猪のソーセージのサンドイッチをいただきました。

 そのあと、駅での展示や旧白鳥小学校を見て、上総大久保駅で30分位ぼんやりと帰りの電車を待っていました。うぐいすの声だけがする無人駅のベンチで一人、里山の暖かい夕暮れに包まれて心がほぐれていくのを感じました。

 会期中(5月21日まで)もう1度、今回見れなかった所を見に行けたらと思っています。土日は音楽や演劇、その他いろいろ楽しそうなイベントがあるみたいなので、ぶらりと出かけてみてはいかがでしょうか。




5月

 新緑が美しい季節になりました。年齢のせいか、美しい風景を見ると、何故か悲しくなります。
景色というより、抜けるような空の青、満開の桜色、新緑の輝く緑などの色を見ると胸がつまる思いがするのは過ぎ行く時を感じてしまうからでしょうか。

 4月の初め、以前銅版画クラスにも来ていらした、画家であり造形作家でもある増田泰子さんが、故郷上田に「心の花美術館」をオープンしました。
上田城の桜が満開の頃、オープニングパーティーがあり、私も参加しました。 

初めてのお給料から買い集めてきたという著名な作家の作品から、私のような無名な者の作品まで、ヘルパーの仕事をしていた彼女らしく、明るく気持ちのよい平面、立体の作品を展示しています。
高齢者、障害者の方にもアートを楽しんで貰いたいというコンセプトで、介助のための設備も整え、ショップやカフェもある小さいけれど暖かい美術館ができました。
これから先いろいろな企画展も予定しているそうで楽しみです。

仕事や子育て、作品づくりをしながら夢を実現させた増田さんにエールを贈りたいと思います。

近くには信濃デッサン館や無言館などもあり、美術館巡りをされる方は是非「心の花美術館」もコースに入れてください。

今月は私もグループ展が二つありますが、銅版画クラスの有志による「ログウ展」が今年もギャラリー古島で開催されます。
今年で16回目、メンバーは5人になりましたが、それぞれ個性あふれる力作で、銅版画の魅力をたっぷりあじわって頂けると思います。

爽やかな5月。心の深呼吸をして、緑の初夏を、そしてアートを楽しみましょう。



6月

初夏の風が気持ちのよい季節になりました。
 犬の散歩道にある田んぼでは青々とした苗が風にそよいでいます。 我が家の庭では蜥蜴がちょろちょろする姿を見るようになりました。 昨日は青梅を買ってきて梅酢を漬けました。 梅雨の前の爽やかなひとときです。

 私は5月にグループ展が二つあり、6月には個展、3人展、チャリティー展などが控えています。
展覧会が集中したために、60〜70点の作品が必要になりました。
そんなに新作は作れないので、古い版と新しい版を組み合わせて2〜3版刷りにしたり、旧作の上に新しい版を刷り重ねたり、旧作をカットしてコラージュしたり・・・。
版自体に金属をボルトで留めたり、穴を開けて糸を通したり、緑青で色をつけたりした銅板の作品も作りました。

リメイク作品と言えるような作品達ですが、過ぎた日の自分に今の自分を重ねてゆく作業は、いろんな想いも重なって結構楽しいものです。
さすがにリメイクばかりでは気がとがめるので、チャリティー展はアクリル画にしました。本当は油絵の具で描きたいけれど、最近はアトリエが散らかっているので、リビングでも手軽に描けるアクリル絵の具の出番が多くなってしまいます。

 そんなこんなで、いろいろな作品を作っていますが、作品の出来はともかく、あれこれ考えながら一人で制作している時は一番幸せな時間です。

一昨年、夫が亡くなった時、先輩や友人に「しのぶさんには絵があるから大丈夫」と言って励ましていただきました。そうは言われてもしばらくは描く気持ちにはなれませんでしたが、もうすぐ2年目を迎える今、本当に絵に救われていると感じています。
これからも、自分の足跡を絵に刻みながら生きてゆくのだろうと思います。

展覧会の詳細は展覧会情報にありますので、足を運んで頂けたら幸いです。


7月
何をしていたのか思い出せないくらいあっと言う間に今年も半分が終わってしまいました。

 梅雨に入り、庭の木々や草花が日ごとに枝葉を茂らせ、我が家の小さな庭はジャングルと化しています。20年前に実家から移植した紫陽花は剪定もせずに伸び放題ですが、緑一色の中に美しいブルーの花を咲かせています。

 今しがた、夕方の犬の散歩に出かけたら、雷が鳴り出したので急いで引き返してきたら、間一髪で大粒の雨が降り出し、雨が窓をたたく音がだんだん激しくなってきました。このところ大気の状態が不安定で突然天候が変わるのでびっくりします。

 3年前に亡くなった母と暮らしていた妹が、先日の個展に来てくれた時に「こんな物があった」と、母が16歳の時に書いた日記帳と俳句のノートを持ってきました。

 赤い表紙の日記帳は、すかし模様のはいったページにきれいな字で丁寧に書かれていて、ところどころローマ字が使われていたり、カットが描かれていたりして、ロマンチストな文学少女という感じです。
その反面、女らしさに反発する自己主張の強さや、素直に自分を表現できないちょっとひねくれた部分など私の知っている母につながるものも感じられ、戦争があっても、結婚して親になっても、人の性格は変わらないのだなあと思いました。そして紛れも無く私もその血を受け継いでいると感じました。

 不思議だったのは、歳の瀬がせまり「16の年よさようなら」と書いてあるのは、昔は新年と共に年をとっていたのでしょうか?
母の誕生日は7月なのに・・・。

 母がこの日記を書いていた時、70年後に60歳を過ぎた自分の娘がこれを読むなんて考えてもいなかったでしょうね。
 私は日記はつけていなかったけれど、子供の頃からの絵は残っています。その絵を見て私の少女時代に想いをはせる子供や孫がいないのはちょっと残念です。


 自分の少女時代を思い出しながら、青春時代は短いけれど、青春時代の上に壮年時代、中年時代と積み重なって今の自分があるのだとしみじみ思いました。

 

8月
 近所の子供達はみんな大きくなって、賑やかな声も聞こえなくなってしまったけれど、電車に乗ると、遊びに出かける家族連れや、日焼けした少年少女のグループをよく見かけ夏休みだなあと実感します。毎日遊んでいられる夏休みがあった子供時代が懐かしい。この歳になると、夏の強烈な日差しは苦手だけれど、蝉の声や、朝顔のブルーや、冷えた西瓜は好き。

又8月は、母と夫の命日があり、お盆があり、終戦の日もあり、生と死を考える、しめやかな気持ちになる月にもなりました。夏休みに入る少し前、青森に行ってきました。
我が家には犬と猫がいるので旅行は無理とあきらめていたのですが、一大決心をして犬をログのスタッフの石崎さんに預け、子供クラスのお休みを貰って「深緑のブナの森で遊ぶ3日間」というツアーに参加しました。(犬のリンゴは、石崎さんと一緒にログの子供クラスに参加していたそうです)
1日目は、ネイチャーガイドの案内で奥入瀬渓流の散策。ガイドがいなかったら、きれいな景色だなあと思うだけだっただろうけれど、植物の名前や、見分け方などを教わりながら歩いたので、自然をとても親しく感じることができました。
夜は八甲田の蒼星の森というブナの森で、ウッドハウスのデッキに寝っころがって星空を眺め、森の中で光るヒメホタルに見入り、温泉に入って終了。
2日目は、森についてのセミナーの後、散策。ブナや他の植物の性質や人との関わりなど興味深いお話を伺い、人も自然の一部だということを改めて感じました。

昼食は地元のおかあさん達による地元の素材を使ったバラ焼きやせんべい汁など地元のお料理満載で、お腹いっぱいに。どれも心のこもった美味しいおもてなしでした.
午後はホーストレッキング。馬に乗るのは20年ぶりです。乗馬クラブに2年くらい通っていたことがあったのですが、自然の中での乗馬は始めて。私が乗ったミルキーは早足になると前の馬を追い抜こうとするので、抑えるのが大変だったけれど、森の中を馬で行くのは素敵な体験でした。
ブナの木を使ったウッドクラフトも楽しみにしていたのですが、時間が足りなくて出来なかったのは残念でした。家で作ろうと落ちているブナの枝を拾って帰りました。
MYブナの木を選び自分の名前を付けてきたので、何時か、また、私のブナに会いに行きたいと思います。夜は車で30分の八甲田温泉のラムネの湯でゆっくり身体をほぐし、この夜は爆睡。
3日目は、一度行きたいと思っていた「十和田現代美術館」。1作1部屋の余裕の展示は作品を集中して見ることができ、内容も遊び感があって、美術に興味の無い方も楽しめるいい美術館だと思いました。
参加者11人のこじんまりしツアーだったので、短い時間だったけれど、仲間感があって楽しい旅でした.

絵を描いたり、物を造ったり、犬の散歩でも小さな発見があったり、日常の中にも楽しいことはいろいろあるけれど、たまには非日常に身を置くことで心が開放できるということを今回の旅で感じました。


又忙しい日常に戻って来たけれど、リフレッシュして日常も新鮮になった気がします。ログ・アトリエ展に向けて新たな気持ちで頑張れそうです。
ログ・アトリエ展まであと3ヶ月。
子供クラスも、銅版画クラスも着々と制作が進んでいます。爽やかな秋風が吹く頃、どんな作品が出来上がるか乞うご期待。

9月
蝉の声がツクツクボウシに変わり、叢では虫の音がすだき、秋の気配が感じられる頃となりました。
ここ数日雨が降ったりやんだりで涼しい日が続いていますが、
今年の夏も暑かった。

そんなめまいがしそうな暑さの中、上野の都美術館に「楽園としての芸術」展を見に行きました。
鹿児島の「しょうぶ学園」と三重の「アトリエ・エレマン・プレザン」で制作された
知的障がいのある方達の作品展です。

1室目は、帆布にアクリル絵の具で描かれた濱田幹雄さんの大きな作品が十数点並んで
見る者に迫ってきます。迷いの無い伸びやかな線と、絶妙な色彩のハーモニーから作者の
描く喜びが伝わってきて、思わず涙がこぼれそうになりました。

2室目は縫いの作品。既成のシャツに隙間無くびっしり色糸を刺して縫い縮めた野間口圭介さんの作品は圧巻です。
作者が分からなければ、有名なファッションデザイナーの作品かと思ってしまいます。
その他小さな布片に細かな針目で刺繍した作品や、布片から長い糸が出ている作品などなど。
彼らがどんな気持ちで一針一針縫っているのかは計り知れないけれど、私もボランティアに通っている作業所で、
藍染めの絞り模様を縫うことがあるのですが、縫い物をしている時は何故か心が安らぎます。
針と糸と布には何か不思議な力が宿っている様な気がします。

3室目はアルシュ紙に油絵の具という贅沢な画材を使った色鮮やかな作品群。
私の目には抽象画にしか見えないけれど、一作一作に具体的なタイトルが付いていて、
想像力を刺激させられます。幸せ感いっぱいのきらきらした作品達です。

4室目は倉俣晴子さんの布をパッチワークのように貼り付けた立体作品。
ダンボール箱や本の外箱、ペットボトル、椅子や冷蔵庫までびっしり布片で覆いつくされています。
たぶん彼女はこの布のとなりにこの布を持ってきたら美しいなどと頭で考えている訳では無いと思うのですが、
何ともいえず美しく、愛らしく、心地よい配色になっています。

これらの作品になぜこんなに感動するのか? 
それは彼らが描いている時、造っている時の無心さ、ひたむきさ、
楽しさが伝わってくるからだと思います。

私達俗人にはそれができない。
いい作品を作りたいという欲が、あれこれ策を弄してしまう。
だから彼らがとても羨ましいし、彼らから得るものがたくさんあると思います。

同時に開催されていたメトロポリタン美術館、古代エジプト展も見ると割引になるというのでチケットを買ってしまったけれど、
「楽園としての芸術」でお腹いっぱいになっていたので、エジプトが入る余地が無くてあまり覚えていません。
両方見られる方はエジプト展を先に見ることをお勧めします。


10月

コスモスのやさしいピンクが秋風にゆれ、街路樹にアオマツムシがにぎやかな季節になりました。

 いよいよ来月はログ・アトリエ30周年の子供、大人合同の大展覧会です。

私がログの子供クラスに関わるようになってから20数年。銅版画クラスが始まってからたぶん23年。

 ログ・アトリエの代表の上田さんとは高校の同級生です。卒業以来約20年ぶりにバッタリ再会、子供クラスのお手伝いをするようになりました。
当時は子供クラスだけしか無かったのですが、銅版画クラスを作ろうという事になり、思い立ったらすぐ行動の上田さんが即プレス機を購入、教室が始まったのですが、銅版画自体あまりメジャーではないこともあり、生徒さんもなかなか集まりませんでした。
そんな折りしもNHKの趣味の時間に、流行版画家山本容子さんのエッチング講座が放映され、その影響があったと思うのですが、急に生徒さんが増えました。

当時は床に座布団を敷いて座机で制作していました。版にインクを詰めたら、やおら立ち上がって、みんなの座っている後ろを横歩きでプレス機にたどりつくという今からは考えられないような制作風景でした。みんなも私も若かった。

そんな時代からずーっと続いている方達が、毎年グループ展を開き、作品を発表し続けています。銅版画は、作品が出来あがるまでにいろいろな工程があり、ストレートな表現方法ではないので、絵が好きだというだけでは続きません。一度版を通した間接的な表現に魅力を感じているから長く続いているのだと思います。皆、試行錯誤しながら自分らしい表現方法を開発してすばらしい作品を作っています。

 その後、部屋もプレス機も大きくなり、椅子に座って制作できるようになったので、それから入ってこられた方達はのびのびと制作して、それぞれ個性的な作品を作っています。

 今回は初の試みで、共同制作に取り組んでいます。宮沢賢治の「注文の多い料理店」を14に分け、自分に割り当てられた文章とそれからイメージする版画とで見開き1ページを構成するというもので、1冊の絵本のように展示できたらいいなと思っています。
いつも出前のラーメンを食べて、和気あいあいと制作している仲間なのですが、よりいっそう一体感が出てきたような気がします。

 あっと言う間の20年のようですが、思えば私も生徒さん達に支えられて、一緒に成長してきたのです。
こんな歴史のある銅版画クラスの作品をぜひ見にいらしてください。お待ちしています。

11月
虫の声もとぎれがちになり、今年も余すところあと2ヶ月。年賀状印刷の広告など見ると、何だか焦ってしまいます。

忙しさにまぎれて、ほったらかしになっていた我が家の庭も気がつけば、南天が赤い実をつけ、芝の上には山茶花の花びらが散って秋の深まりを感じます。春咲きの花の球根」を植え、プランターにはパンジーの苗を植えました。

 半年あまりかけて準備をしてきたログ・アトリエ30周年の展覧会が、11月5日〜9日市民ギャラリーで開催されました。大人、子供、総数400数十点の作品が並ぶ大展覧会でした。

 会場の設営をしてくださったメセナさん、ログのスタッフも準備に大忙しでしたが、何といっても主役は頑張って制作した生徒さん達の作品です。

 銅版画クラスは、共同制作の本作りで、普段曜日が違って顔を合わせることの無いメンバーとも一体感が感じられたのではないでしょうか。
一人一人個性的なページ作りをしているので、ページをめくる楽しさも感じてもらいたくて、手作りで1冊製本してみましたが、出版したいくらい素敵な本になりました。

 展覧会は作品を多くの方に見て頂くのが目的ですが、展覧会に至るまでの過程も含めて展覧会です。
作品の制作はもちろん、額装、DM配り、搬入、展示などの経験が今後グループ展や個展をする時にきっと役にたつと思います
受付のお当番も生徒さん達にやって頂きましたが、お客様の声を聞けるよい機会になったのではないでしょうか。

 私は子供のクラスも担当していますが、シルクスクリーン作品と、バッグ作品、どちらも技術的には難しく、子供が制作したものを見た事がありませんでしたが、子供は先入観が無いので、すんなり受け入れてしまうようで、子供らしい楽しい作品ができ、お客さんの足を釘付けにしていました。

 私が作った訳ではないけれど自慢したくなる出来栄えです。



12月

朝晩めっきり寒くなったと思ったら早12月。街にはクリスマスの飾りつけや、
イルミネーションが輝き、毛糸のマフラーや手袋が恋しい季節になりました。
 
 11月の最後の日、鴨川市にある東京大学千葉演習林の秋の特別一般公開に行って来ました。
紅葉の季節に4日間だけ公開される演習林は、学術的に貴重な植物もあるそうですが、
植物に詳しくない私はよく見る木の名前さえも解らず残念です。


楓だけでも何種類もの葉の形や色があり、秋晴れの空の下、さまざまな諧調の赤、黄、茶色に色づいた木々の間に
常緑樹の緑がアクセントになった美しい風景に心が洗われる思いがしました。

川のせせらぎを聞ながら、はらはらと枯葉が舞う中、散り敷いた落ち葉をかさかさと踏んで秋に浸りながら、
葉っぱのフレディーを思い出して、この美しい紅葉も葉っぱにとっては
命の最後のかがやきなんだなあと諸行無常を感じてしまいました。
季節が移ろい、人もまた変わってゆく。
だから美しいのでしょうね。
自然の中に身を置くと生きている自分を感じます。
近隣の方が作った野菜やお惣菜をおみやげに買って晩秋の一日を満喫しました。

今年もあとひと月。楽しいこと、悲しいこと、いろいろあったけれど、
時はあっと言う間に流れ、今年は去年になってしまう。

昨日はご近所の皆さんとの早めの忘年会でしたが、忘年ってこの1年の事は忘れて
さらの心で新しい年を迎えようということなのでしょうか?いいですね、忘年会。

忘年会しなくても私はすぐに忘れてしまうけれど・・・。

今年の最後を、きちんと締めくくれるように気を引き締めて12月を過ごしたいと思います。








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